
『ロイペンの しあわせを運ぶ旅』第4話。ブドウ島のぶどう祭りを、王様のロイペンが開くお話です。
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今日は、ブドウ島のぶどう祭り。実りの収穫を祝う、まちいちばんのお祭りの日です。今年の祭りを開くのは、王様のロイペンです。
ロイペン「今年のぶどう祭りは、わたしが開くのラン♪ まちのみんなに、贈りものを届けるのラン」
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贈りものは、ぶどうの葉で包んだ、小さな光。実りへの感謝と、みんなへの祝福のカケラです。
ペンギン妖精「王様、こんなにたくさん……!」
ロイペン「まちのみんなの分なのラン♪ しあわせは、分けるほどに増えていくのラン」
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ロイペンは、今日も歩いてまちへ向かいました。第3話で初めて歩いた道。今日は、祭りの旗が出迎えてくれます。近づくにつれて、祭りの音が少しずつ聞こえてきました。
ロイペン「一歩ずつ行くと、祭りの音が近づいてくるのラン♪」
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広場は、祭りの色でいっぱいです。ぶどうの飾りの屋台、紫と金の旗。まちのみんなが、次々に集まってきました。
ロイペン「みんな、来てくれてありがとうなのラン♪」
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祭りの始まりに、王様のロイペンが舞台に立ちました。
ロイペン「ブドウ島のみなさん。今年もたくさんの実りを、ありがとうなのラン♪ 今日はその感謝を、みんなで祝う日なのラン」
王様の開会の言葉で、ぶどう祭りが始まりました。
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最初に贈りものを届けたのは、ぶどう畑のみんなです。第3話で、畑の片隅で休んでいた、あの大きなカメもいます。
ロイペン「みのりのカケラ、どうぞなのラン。畑を守ってくれて、ありがとうなのラン♪」
カメ「王様からだなんて……。今年のぶどうは、格別になりそうだよ」
実りの光が、ぶどうの実ひとつひとつを、そっと照らしました。
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祭りの音楽が始まりました。広場の輪の中には、あの小さなモグラの姿もあります。第3話では、広場の片隅にひとりで座っていたモグラ。今は鈴を持って、みんなと一緒に音を鳴らしています。
モグラ「音が……みんなと一緒だと、もっと優しいね」
ロイペン「音色は、つながるためにあるのラン♪」
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ぶどうの木の下では、収穫の体験が始まっていました。高い枝の一番大きなぶどうに挑むのは、小さなリスです。第3話で、ランプの光に照らされて、一歩を踏み出した、あのリスです。
リス「取れた……! わたし、取れたよ!」
大きなぶどうが、リスの腕の中に。勇気の光が、実りになりました。
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お昼の広場に、遠くの塔の音が届きました。とん、とん、とん。うんのしまの真ん中で刻まれる、いつもの穏やかなリズムです。祭りの太鼓が、そのリズムに、そっと重なりました。
ロイペン「祭りの音も、塔の音と一緒なのラン♪ いつもの音が、いちばんの安心なのラン」
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休憩の時間です。しぼりたてのぶどうジュースと、温かいロイヤルミルクティー。まちのみんなと王様が、一緒にテーブルを囲みました。
ロイペン「実りに感謝して、乾杯なのラン♪」
紫色のジュースのグラスが、きらきらと光りました。
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ペンギン妖精たちも、今日は贈りもの係です。小さな葉包みを、まちのみんなへ、ひとつずつ。
ペンギン妖精「はい、どうぞ! しあわせのおすそ分けです!」
お礼に、まちのみんなが、花の首飾りを妖精たちにかけてくれました。
ロイペン「まあ、素敵なのラン♪ 贈りものは、巡っていくのラン」
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夕方近く、まちのみんなから、王様への贈りものがありました。みんなの手形と足跡で飾られた、大きな祭りの旗です。
カメ「王様、いつもありがとう。来年も、再来年も、よろしくね」
ロイペン「ありがとうなのラン……♪ この旗は、宮殿の広間に大切に飾るのラン」
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祭りの締めくくりです。ロイペンは、祝福のカケラの光を、夕空へそっと放ちました。光は小さな粒になって、まちの屋根にも、畑にも、みんなの頭上にも、静かに降りそそぎます。
ロイペン「ブドウ島のみんなに、しあわせが降りそそぎますように、なのラン♪」
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その時でした。祭りの明かりの向こうの星空を、金色に光る小さな羽が一枚、音もなく流れていきました。誰の羽なのかは、わかりません。ロイペンは、少しだけ空を見上げて、静かに微笑みました。
ロイペン「……今日も、どこかで、誰かが幸せなのラン♪」
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宮殿に帰ると、ロイペンは祭りの旗を広間に飾りました。まちのみんなの手形と足跡が、明かりの中で、優しく光ります。
ロイペン「王様はね、宮殿とまち、両方の真ん中にいるのラン。贈りものは、巡って、育っていくのラン♪」
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次回――『ロイペンと、雪の夜の贈りもの』ブドウ島に、雪が降る夜。ロイペンは今度、どんな贈りものを届けるのでしょう。そして、星空を流れた金の羽は、誰のものなのでしょう。
ロイペン「次もお楽しみになのラン♪」

